2016年02月29日(月曜日)

お金を借りていた期間がグレーゾーン金利の撤廃前からであった場合には、利息制限法を上回る利息を支払っていた恐れがあります。この本来支払う必要のなかった利息分を過払い金と言い、貸金業者に対して請求すると返還されます。債務整理を行う場合、過払い金は当座の生活費用や弁護士や司法書士への支払いなどに充てられる大切な原資になりますから、過払い金が発生する事案では請求を行います。

個人で請求を行うことも可能ですが、個人では情報開示などにも必要以上に時間をとられたり、無茶な和解案を提示されるなど、実情では難しいことも多く、債務整理を依頼した弁護士や司法書士に併せて返還請求の手続きを依頼される方がスムーズです。

弁護士や司法書士が行った場合でも、過払い金の受け取りまでは半年ほどかかります。返還があった場合には、返還額の何％という成功報酬が一般的です。過払い金の請求は、請求先が倒産してしまっていると請求できなくなる他、完済後10年を経過してしまうと相手から時効を主張されてしまうことにも注意が必要です。

比較的個人で行う割合の高い特定調停では、裁判所の調停員が債務の件については、間に入り交渉をしてくれますが、過払い金については請求などの補助はしてくれないため、別途司法書士や弁護士に依頼することになります。その返還額の割合は弁護士や司法書士の能力によっても変わると言われており、依頼するときに充分評判や実績を調べて選ぶことが大切です。