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過払い金・借金問題コラム

2016年05月25日(水曜日)

◎過払い金が発生する条件は?

過払い金が発生するためにはいくつか条件があります。目安としては以下のような点をチェックしてみると良いでしょう。

下記の3点に該当しない場合には残念ながら過払い金は発生していない可能性が高いです。

 

・平成20年以前の取引であること

平成21年以降は利息についての法律改正に応じて適正な貸付利率に訂正を行った業者がほとんどです。

そのため、過払い金が発生している取引は原則として平成20年以前の借金ということになります。

直近5年以内に借金をしたという人の場合は過払い金は発生していない可能性が高いでしょう。

 

・借金全額を返済してから10年以上が経っていないこと

過払い金は「債権者側と『最後の取引』が行われてから10年間」が経過すると時効により消滅してしまいます。

「最後の取引」というのは通常は最終の返済日になります。

完済が済んでいない場合には債権者側から請求が来るのが普通ですから時効は成立していない可能性が高いです。

なお、借金の完済から10年以上が経過していても時効が成立していないケースも少なからずありますので、「自分も過去の借金に過払い金があったかも?」と心当たりのある方はあきらめずに専門家に相談してみることをおすすめします。

 

・消費者金融などのキャッシングであること

過払い金が発生する違法な利息を徴収していたのは消費者金融などの業者がほとんどです。

銀行などからの借り入れ(カードローン)などでは過払い金が発生する利息での貸付は行われていたケースはまれです。

 

 

◎過払い金返還額の計算方法

ここでは基本的な「過払い金が発生する仕組み」について考えてみましょう。

過払い金は「法律で定められている上限よりも高い利率」に基づいて借金の返済を行なっている場合に発生します。

たとえば、100万円を年利29%で借りたとします。この場合、1年間で発生する利息は100万円×29%=29万円ということになります。

ちょうど1年後に利息と元本をまとめて支払ったとすると、支払い合計額は129万円(元本100万円+利息29万円)となりますね。

ですが、この利息29%というのは利息制限法の上限利率よりも高い利率なのです。

利息制限法の上限利率は100万円の借り入れの場合は15%です。

そのため、上の場合で言えば100万円×15%=15万円を超える利息部分は「過払い金」ということになります。

ちょうど1年後に元利合計額を返済したとすると、115万円(元本100万円+利息15万円)を超える金額については過払い金になるということですね。

結論的に、ここでは129万円ー115万円=14万円が過払い金ということになります。

なお、過払い金の計算は、厳密な金額はエクセルなどの表計算ソフトを使って計算する必要があります。

詳細な金額を知りたい方は下記で紹介している外山式や名古屋式などのエクセル計算シートを活用してみてください。

 

◎計算するために用意するもの

過払い金を計算する上で一番障害になることは、「過去の借金についての契約書類を紛失してしまっている」というケースです。

障害にはなりますが、たとえ「現在手元に何もない」という状態であったとしても過払い金の返還請求を行うことは不可能ではありません。

過去の情報については業者側に対して「開示請求」を行うことができるためです。

最悪の場合「過去にあの業者からお金をいくらぐらい借りたことがある」という程度の記憶さえあれば過払い金の返還請求手続きを完了することは可能です。

最終的に過払い金を計算するために必要となる資料は以下のようなものです。

 

・利率が表示されている消費貸借契約書が必要

貸付利率は基本契約となる最初の消費貸借契約書に明記されているのが普通ですから、この契約書を紛失している場合には過去の取引業者に対して開示請求を行う必要があります。

 

・取引履歴も必要になる

また、過払い金は月々の支払いをいくらぐらいしていたのか?などの情報をもとに計算するため、過去の取引の履歴がわかるものも必要です。

支払い明細などや過去の銀行通帳などがこれらの資料となります。これも紛失していたとしても業者側に開示請求を行うことで新たに取得することが可能です。

 

 

◎過払い金計算がエクセルで出来る方法

「実際に過払い金の計算をしてみたいけど、自分で電卓で計算するのはめんどう・・・。かといって有料ソフトを購入するのはもったいない」

 

そんな方には無料で使えるエクセル対応のソフトがおすすめです。

有名なものは以下の2つがあります(いずれも完全無料で使うことができますよ)

 

・外山式

こちらはアドリテム司法書士法人(司法書士外山敦之事務所から名称変更しています)が配布しているエクセル用の計算シートです。

ソフトはアドリテム司法書士法人のホームページから最新版をダウンロードすることが可能です。

利用者からの要望にも細かく対応してくれているのが好感触ですね。

 

・名古屋式

こちらは名古屋消費者信用問題研究会という愛知県の弁護士が集まって作っている団体の無料ソフトです。

名古屋消費者信用問題研究会は、他にも過払い金返還請求の手続きのガイドブックを出版するなど、過払い金の問題について積極的に取り組んでいる団体です。

過払い金計算ソフトはこちらも名古屋消費者信用問題研究会のホームページからダウンロードすることができますよ。

 

 

◎ダウンロードソフト

上のエクセルシートでも計算は行えますが、入力作業が多くなるので少し煩雑という短所があります。

次に紹介する「専用計算ソフト」を使うと、基本情報を入力するだけでおおよその過払い金額を知ることができます。

借り入れをした日や返済を行った日、金額を入力すると自動的に「あなたにはこれだけの過払い金が発生している可能性があります」と結果で表示してくれますので便利ですよ。

もちろん、基本情報となる契約日や利息の情報がないと正確な金額を出すことはできませんが、「これから過払い金の返還手続きを行うべきか迷っている」という方には判断材料になるかもしれませんね。

インターネット上でダウンロードできる過払い金計算ソフトとしては以下のようなものがあります。

 

・マッハで法定利息計算ver.1.3

http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se432123.html

 

・債務調査票

http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se151991.html

 

・7日間無料利息引き直し計算ソフト3,150円(有料)

http://www.tdon.jp/download/main.htm

3つ目のものは7日間だけ無料で試用することが可能です。

それ以降は有料となりますので、使い始める前に取引履歴などのできるだけ正確なものを用意しておくことをおすすめします。

 

 

◎過払い金計算、自分でやるのは面倒。。。そんな方は?

上で紹介させていただいた計算ソフトを使えば「だいたいの過払い金の金額」を知ることはできますが、

「実際に過払い金の返還請求手続きを行う」ことは全く別の問題となります。

具体的な手続きは自力で行うことも可能ではありますが、実際にはほとんどの人が弁護士などの専門家に依頼して過払い金返還手続きを行っています。

債権者側に情報開示などを行った上で厳密に引き直し計算を行う必要があるなど、法律的な実務知識が必要となるためです。

さらに、情報開示は本人が行った場合には時間がかかってしまったり、書類形式の不備を理由に拒否されてしまうこともあります。

債権者側としてもお金に関わることなので強硬な態度を取ってくることも珍しくありません。

内容証明などの正式な書類を使ったやりとりは大きな精神的ストレスを伴うものです。

法律的な交渉に慣れていない方は司法書士や弁護士などの専門家に交渉を依頼するのも一つの手ですよ。

本来返してもらうべき金額を受け取れるように粘り強く交渉してもらえます。

日中にお仕事のある方は裁判所に出向いて手続きが必要になった時もすべて代行してもらえるので、時間や労力を大幅に節約することができます。

 

 

◎司法書士、弁護士に計算を依頼した場合のメリットとデメリット

司法書士や弁護士などの法律の専門家に過払い金請求を依頼することには大きなメリットがあります。

まず、法律の専門家が交渉ごとに当たることで相手方にプレシャーをかけることができます。

過去の取引履歴の開示なども法律の専門家に代行してもらうとスムーズです。

この点、本人が開示請求を行うと、債権者側から和解案が提示されることもあります。

手間を省く意味も込めて和解案に同意してしまう人も多いかもしれませんが、これには注意が必要です。

和解案の金額はたいてい債権者側にとって有利な金額となっているため、「ちゃんと交渉すればもっと大きい金額を変換してもらうことができたのに・・・」ということが後からわかるケースも多いのです。

和解契約は正式な契約になりますので、いったん和解してしまった内容を後からくつがえすことは非常に困難です。

判断に迷っている方は無理せずに専門家に交渉を代行してもらうのが賢明です。

正式な取引履歴を手に入れることに成功したら、その資料をもとに過払い金がいくら発生しているか?の引き直し計算を行うことになります。

過払い金は完済が終わっている借金について問題になることも多いので、「過去の借金についてあまり触れたくない」という気持ちを持っている方も多いことでしょう。

法律的な交渉ごとに慣れていない方の場合、過払い金の請求手続きは司法書士や弁護士などの専門家に依頼するのがおすすめです。

専門家に依頼した場合のデメリットとしては、専門家に対して支払う手数料が発生することです。

以下、専門家の手数料について解説します。

 

 

◎司法書士、弁護士に計算を依頼した場合の手数料は?

司法書士や弁護士に過払い金返還請求を依頼した場合、手数料が発生します。

専門家の手数料は、通常「着手金」と「成功報酬」の2つに分かれています。

・着手金はどのぐらいかかる?

着手金は専門家に手続きをスタートしてもらう時点で必要になる手数料です。

費用の相場は2万円から4万円程度(債権者1件につき)で、分割での支払いなどにも応じてもらえることがほとんどです。

また、最終的に過払い金の返還請求がうまくいかなかった場合(本来受け取れる金額を受け取れなかった場合)には、着手金を返金することを保証している専門家の事務所も多いです。

なお、すでに借金を完済されているケースでは手続きは簡易なものとなるため、着手金を不要としている専門家事務所もあります。

着手金の負担は意外に少額で済む可能性もありますよ。

 

・成功報酬はいくらぐらい?

次に成功報酬ですが、こちらは「返還に成功した過払い金の金額×20%」といった形で計算されます。

過払い金の金額が大きくなるほど支払う手数料も大きくなるということですね。費用の相場としては20%〜25%程度です。

「自分は過払い金の金額も大きくなる可能性が高いので、成功報酬の金額が大きくなりすぎてしまうのでは・・・?」と思われる方もおられるかもしれませんが、心配はありません。

成功報酬に関しては専門家同士のルールがあり、裁判にならずに過払い金返還が完了した場合に最大20%、裁判によって完了した場合には25%が成功報酬の上限となっています。

過払い金シミュレーター

西田司法書士事務所 Nishida Law Office
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司法書士:西田正雄 
登録番号第1241号・認定番号第612136号
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