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過払い金・借金問題コラム

2017年03月15日(水曜日)

「まさか自分が連帯保証人として借金を抱えるなんて…」
軽はずみに連帯保証人を引き受けたばかりに、債務者の借金を肩代わりする羽目になってしまった人は意外と多いものです。基本的に連帯保証人になるときはよく注意するべきですし、万が一債務を背負うことになったら粛々と支払うしかありません。
しかし、他にも採りうる手段はあります。今回の記事では、連帯保証人とはそもそも何を意味するのか、債務を背負ったらどうすべきかについてご説明します。

■連帯保証人とは?

一言で言うと、連帯保証人とは「債務者そのもの」であり、債務者の代わりですらありません。債権者が連帯保証人のところへ「返済しろ」と要求してきたら、有無を言わさず返済しなければいけないのです。
ただの「保証人」と比較して、連帯保証人には三つの「権利」ないし「メリット」がありません。まず、連帯保証人は「まずは債務者に請求してくれ」と言うことができません(催告の抗弁権がない)。万が一、債権者が財産を差し押さえようとしたときに「まずは債務者の財産を差し押さえてくれ」と言うこともできません(検索の抗弁権がない)。また、債務の全額の返済を請求される可能性があります(分別の利益がない)。

ただの保証人は、「まずは債務者に請求してくれ」「まずは債務者の財産を差し押さえてくれ」と言うことができます。また、複数保証人がいれば、債務を人数分で割った額が保証額の上限です。
連帯保証人は、債務者と一緒になって借金をする人だと考えてください。きわめて責任は重いのです。

■連帯保証人は辞められない

連帯保証人を安請け合いしてしまってから、連帯保証人の責任があまりに重いという真実を知って愕然とする人は少なくありません。責任の重さを踏まえると、本来であれば連帯保証人になることは可能な限り避けるべきです。
しかし、どうしても断り切れずに連帯保証人を引き受けざるをえなくなった人もいるはず。そうかと言って、多額の借金を返済するのはあまりに厳しいですよね。そうした場合はどうすればいいのでしょうか?連帯保証人を途中で辞めたり、何か他の方法で問題の解決を図ったりすることはできるのでしょうか?

対処方法をお伝えする前に明確に言っておきますと、連帯保証人を勝手に辞めることはほぼ不可能です。
債務者や債権者が「連帯保証人は勝手に辞めてもよい」という契約を取り交わしているのなら話は別です。この場合は、契約に基づいて連帯保証人を辞めることができるかもしれません。しかし、こうした契約内容は債務者にとっても債権者にとっても、まったくメリットがありません。むしろ返済担当者が減ることになるので、債権者にとってはマイナス。したがって、こうした契約が取り交わされる可能性はほぼゼロといってよいでしょう。
基本的に連帯保証人と債務者は一蓮托生、完済のその日まで運命をともにするのです

■「任意整理」か「自己破産」で解決を図る

連帯保証人に返済請求が来ている時点で、債務の返済がだいぶストップしているということは予想がつきますよね。債権者も怒っているはず。恐るべきことに、連帯保証人は基本的に一括で返済しなければいけないことになっています。分割返済ができません。
しかし、多額の借金を一括で返済することは難しいですよね。そうした場合、債権者と交渉して「任意整理」をすることで借金の分割返済や減額を図ります。債権者にとっても、連帯保証人に逃げられたり自己破産されたりするよりは分割返済の方がましなので、交渉には応じるはずです。
なお、任意整理をすると個人信用情報機関のブラックリストに情報が登録され、5~10年ほどは新たな借入ができなくなってしまいます。こうした意味でも連帯保証人は危険なのです。

どうしても債権者が分割返済の申し出に応じなかったり、どうしても返済ができなかったりした場合は自己破産するしかありません。自己破産は、借金そのものをなしにしてしまう「必殺技」のような制度です。
「必殺技」ですから、代償の大きさも計り知れません。例えば、弁護士や司法書士、警備員、旅行業者をはじめとした一部の職業に就くことができなくなったり、20万円を超える預貯金や財産は処分しなければいけなくなったりします。人生が大きく変わってしまいますから、自己破産という手段があるからと言って安易に考えるべきではありません。

■まとめ

連帯保証人は、契約書に名義を貸すだけの形式的な役割ではありません。
債務者による債務の履行が難しくなった場合、代わりに債務を背負います。そういった意味で、連帯保証人は借金返済における当事者のひとりと言えるでしょう。
もちろん、借金をした人が責任をもって完済してくれれば特に何もすることはありません。しかし、軽はずみに連帯保証人を引き受けると、自分の家庭や生活、財産、人間関係を壊しかねないような巨額の債務を背負う可能性もあります。
連帯保証人の依頼があった場合は、契約や相手の人間性などを踏まえ、慎重な判断をされることを強くおすすめします。

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